2011年3月1日火曜日

Utapedia 

ウタペディアは小説「歌骨」の事典です。小説「歌骨」と合わせてご利用ください。※項目は編纂中です。


うたぼね【うたぼね】
プログラムに反応するプランクトンの遺伝子と分解可能なシリコンからなる。プログラムは組み換えられる設定になっているがカスタマイズも可能。作成キットは広く入手可能。白くて軟らかく、海の生き物のような反応を見せる。周囲の状況からアルゴリズムを自動的に作成して音を奏でる。この音は「うた」と言われていて、音色も音域も幅広い。平均して数ヶ月で硬くなり、最後は骨になってしまう。 

うたぼねのケース【うたぼねのけーす】
キャンバス地から本革の高価なものまで存在する。これの作成を趣味とする人も多く、コミュニティでさかんに売買されている。

コミュニティ【こみゅにてぃ】
「革命によって作られた理想郷」に暮らす人々の集まり。ネットワークのインフラが完備されている。暮らしは平和そのものだが、活気はあまりない。職業や住居などは原則として割り振られている。規模は大きくないらしい。歴史には秘密が多いが、探求しようとする者は少ない。数年前からうたぼねが流行している。

デュプリケイト【でゅぷりけいと】
特定の人物の複製(コピー)。外見や能力などは必ずしも本人に似ておらず、劣化していることが多い。非常に高価なためごく一部の層にしか普及していない。一般的に本人の身代わりとして使われる。略称「デュプ」。

なりしらず【なりしらず】
まだ一度もうたったことのないバージンのうたぼねのこと。交換するときはとくにこれをやりとりすることになっている。くせのなさが魅力で、反応もいい。

ほねつながり【ほねつながり】
うたぼねを交換した者同士が結ぶ特殊なつながり。いちどこの関係になると「よろこびも悲しみもすべて分かち合う」ほどの親密さが生まれる。

ほねよみ【ほねよみ】
うたぼねのうたを言葉で表現することを趣味とする人々。たくさんの流派があり、さらに細かく派閥に分かれて活動している。お互いの表現を批評し合うことも活動の一環となっているため、会合でのやりとりが過激になることも多い。