2009年9月27日日曜日

COCO avant Mass-Production




2009年はなぜかシャネルイヤー。
映画が三本に、演劇も。
ツイードのツーピースは普及しすぎたせいか
どうしてもおばさまたちの正装に見えてしまうけれど、
チェーンバッグはいまも若い女性の憧れの的。
女性を窮屈なコルセットから解放し、職業婦人を後押しした
彼女の服を、ポール・ポワレと比べると違いは明らか。
ジャージー素材をはじめてラグジュアリーで用いたのもまた彼女。
「粗雑である」ということを意識的にやった人。
たくさんコピーされたというけれど、
しやすい、ということもあったのだろう。
20世紀のファッションを「こっちなんじゃない?」と
大量生産へと方向づけ、それをまず上流の人たちに受け入れさせた。
理由の無い「シャネルもの」の流行で、見直されているのは
マス・プロダクションなのかもしれない。

(写真はオドレイ・トトゥの Coco Avant Chanel。
男装の麗人的イメージ)